豊川市にある伊奈城（三河国）の関連
伊奈本田氏ゆかりの場所
東漸寺（豊川市伊奈町縫殿）

昔、前芝村（現豊橋市）に東漸寺という真言宗の寺があったが、廃寺となり延命地蔵尊を祀る小堂だけになった。ところが、津波によりこの地蔵尊が、伊奈の地に流れ着いたので、村人はこれを崇めて祀っていた。
この地蔵尊を本尊として、明応元年（1492）第三代伊奈城主本多正時（泰次）が堂宇を建て、知多郡緒川（おがわ）の乾坤院（けんこんいん）の亨隠慶泉禅師（こういんけいせんぜんじ）を開山とし、萬年山東漸寺と名付け、本多家先祖累代の菩提寺とした。

豊川市：東漸寺

瓦に本多氏と同じ立葵の紋


本堂


本堂西側に伊奈城主五代の墓所あり

舞々辻にあった五輪塔が移され、再建された。（平成3年）


東漸寺は伊奈本多氏の菩提寺で、江戸時代に参勤交代の際には東漸寺に家臣を代参させるなど国替え後も繋がりがあったよう。
伊奈城の絵図等史料も同寺が所蔵している。

所在地字名「縫殿」は、本多縫殿助忠次の隠居屋敷があったことから付いたと云われている。

豊川市観光協会：東漸寺
豊川市：東漸寺